バンコク日本博2018 イベントレポート

バンコク日本博2018  イベントレポート

こんにちは。スイムの後潟(@ushirogata_bkk)です。

2018年8月31日(金)〜9月2日(日)バンコク市内のサイアムパラゴン5階のロイヤルパラゴンホールでバンコク日本博2018が開催されました。
主催はバンコク日本博2018実行委員会、ジェイエデュケーション。

昨年までは「JAPAN EXPO IN THAILAND」という名で開催されていたイベントですが、今年から「バンコク日本博」へと名前が変わり再始動します。イベント内容は主要な訪日インバンド旅行や人材、日本食といった内容。訪日インバウンドの視点から見てどのようなイベントとなったのかまとめてみました。

バンコク日本博

日本の文化、観光、食、モノ、留学、就職を発信、需要を改めて掘り起こす一般向け見本市
TITFやFITなどの旅行博とは違い出展は多ジャンルにわたる。毎年1回開催されている。
来場者数は97000人(2017)
詳細はこちら:バンコク日本博

バンコク日本博2018 参加自治体・観光関連団体、企業

7つに渡るバンコク日本博の出展ジャンルは下記の通り。

ブース出展ジャンル

  • トラベル     (旅行会社・自治体・テーマパーク・鉄道会社など)
  • ショッピング   (物販(食材等)・伝統工芸・地域特産品など)
  • 飲食       (飲食店会場内で食事の提供をする店舗)
  • 日本留学フェア  (日本語学校・専門学校・大学・高校・不動産会社など)
  • 日本企業就職フェア(採用目的の在タイ日系企業・日本の会社、人材紹介会社)
  • タイの大学    (大学の文化祭など)
  • コンテンツ    (アニメ・マンガ・映画・テレビ・ゲーム・音楽など)

 

日本側 参加自治体・観光関連団体・企業

トラベルゾーンのフェア参加企業・自治体は下記の通り。

Jリーグ アクセル アクアパーク品川
沼津市 熊本県
北海道・十勝(音更・鹿追・士幌・上士幌) 北海道・十勝(帯広・幕別・新得)
北海道 岡山県・広島県・山口県・JR西日本
山形県 京都 水炊き鍋と舞妓の日本食レストラン
日本レンタカー

タイ側 参加企業(日本旅行取り扱い)

H.I.S. Tours Japan All Pass
Quality Express Tripizee
Club Thailand Japan Tour

 

バンコク日本博2018 来場者統計

人気のジャンルは日本食とサブカルに関するものだった

開催3日間のべ来場者数

主催が発表したものによると2018年度のイベント来場者数は71000人と例年に比べて少ない結果となりました。減少の原因としてはイベント名称を「JAPAN EXPO IN THAILAND」から「バンコク日本博」へと変更して1回目であることなどが原因と考えられます。

2015年:75000人
2016年:92000人
2017年:97000人

来場者数の属性について

入り口で収集した登録者数37000人の中からの集計

男女比  男性49%:女性51%
年齢   17歳〜30歳が70%をしめ31歳以降より少なくなっている
関心分野 トラベル・日本留学・アニメ・マンガ・ゲーム・日本食など

 

訪日インバウンドとしてのバンコク日本博2018

日本でもタイでのアイドルの人気は根強い

今回もブース運営のお手伝いをさせていただき3日間イベント会場で様子をみていましたが、感想としては来場者数の関心の多くがアニメ・マンガ・ゲーム・アイドル・日本食に向いており、表向きの日本留学、日本旅行の需要はさほどなかったように感じられました。

来場者の客層については、肌感覚として下記のような割り合いだったように思います。
1、日本そのものに興味がある層……来場者数の30%
2、日本のサブカルに興味がある層……来場者数の50%
3、その他(人についてきた、たまたま通りがかったなど)……来場者数の20%

 

1、日本そのものに興味がある層について
家族連れでやって来る人が多く、会場で日本食を食べ、イベントを見学し、留学ブースやトラベルゾーンで積極的にパンフレットを受け取る。イベント全体を楽しみにして来場している客層。
家族連れということもあり年齢は少し高めの傾向。

2、日本のサブカルに興味がある層について
若年層で友人との来場が多く、アニメ・マンガ・ゲーム・アイドルなどのイベント参加目的がはっきりしているようでした。 そのため旅行商品のパンフレットは受け取りもせず、ほとんど興味を示さない。 年齢は16歳〜20代前半。

さらにバンコク日本博の参加者の中から、実際に日本旅行に興味がある、検討してくれる人の数は1の層の半分程度ではないでしょうか。つまり全体の15%ほど、来場者数71000人の15%となるので、訪日インバウンドの実際のターゲット層は10000人程度となる。

71000人もの来場があったとしても、ステージイベントや飲食ブースがあるエリアと、旅行会社や大学があるエリアは分けられており、実際に一番奥にあった旅行エリアにまで興味を持って足を運んでくれる人の数はそこまで多くないと思われます。

 

まとめ

「日本に興味がある層」という大きなターゲティングで開催されたバンコク日本博のイベント。 旅行だけではなく、アニメやアイドルなどのジャパンカルチャーに興味がある層の来場者が多くイベント自体は成功をしているものの、訪日インバウンドの観点から見ると、旅行に特化した専門性の高いTITFやFITフェアに比べてターゲットとなる層はかなり少ないと思われます。

そのため、他の旅行博同様に日本から出張しブース出展する場合、費用対効果に見合う結果が得にくいです。 ただ、普段の旅行博とは違い物販が許可されていることから、地域の名産や民間の企業とタッグを組み、バンコク日本博ならではの仕組みをうまく使えば効果的なPR活動ができると考えられます。

今年は来場者数が減り残念な結果に終わりましたが、バンコクに住む日本人として来年の運営に期待したいですね。

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この記事を書いた人

SWIM Co.,Ltd.MarketingYuya Ushirogata
愛知県名古屋市出身。 大学卒業後、東南アジアを中心に海外を放浪。 2006年からタイ・バンコクに移住。
現地の旅行会社で支店長を務めた後、情報誌を経て2016年に独立。
趣味は、写真・旅行・登山。過去にはヒマラヤに登った経験もあり。
現在はタイ国内全県制覇をすべく、週末旅行に繰り出す日々。足で稼ぐ生の情報収集にこだわりあり。
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