【現地レポート】TITF North 2026から見るチェンマイ訪日市場の現在地

2026年8月28日(金)〜30日(日)、タイ北部チェンマイのCentral Chiang Maiにて「THAI INTERNATIONAL TRAVEL FAIR NORTH 2026(TITF NORTH 2026)」が開催されました。
弊社では8月28日(金)と29日(土)の昼頃に会場を視察。昨年に続き、チェンマイの海外旅行市場や訪日商品の動向を確認しました。
今回特に注目したのは、イベントの来場者数そのものではなく、チェンマイの旅行会社が自ら訪日商品を造成する動きが、昨年より明確になっていたことです。
タイの訪日市場というとバンコクが中心ですが、チェンマイ―関西国際空港を結ぶ直行便を背景に、タイ北部でも独自の訪日市場が少しずつ形成されています。
TITF North 2026とは

TITF Northは、タイ旅行業協会北部支部(TTAA Northern Chapter)が主催する、タイ北部を対象とした海外旅行イベントです。
2026年は「BLOOM INTO HAPPINESS: A WORLD OF HAPPINESS AWAITS」をテーマに開催。主催者発表では、観光関連団体、航空会社、旅行会社、クルーズ会社など40を超える企業・団体が参加しました。旅行会社22ブース、航空会社10社などが出展しており、チェンマイを中心としたタイ北部の海外旅行市場を直接確認できるイベントとなっています。
TITF North 2026 開催概要(TTAA North)
会場は比較的落ち着いた雰囲気
弊社では金曜日と土曜日の昼頃に視察しました。
会場全体としては比較的落ち着いていましたが、航空券などの会場限定と思われるプロモーションを展開していたThai Vietjetなどのブースには、時間帯によって来場者が集まっていました。
前年の視察時に現地関係者から「土日よりも金曜日の方が来場者が多かった」と聞いていたため、今年は金曜日から会場を確認しています。
来場者は若年層中心というより、30〜50代程度のファミリーや夫婦、中高年層が比較的多い印象でした。
日本ブースはなくても、訪日商品は多数

昨年はJNTOと千葉県によるブースがありましたが、今回の視察では日本の観光PRブースは確認できませんでした。
一方、旅行会社の商品を見ると、日本行きツアーは多数販売されています。主な方面は北海道、関東、関西、中部。日本以外では中国商品の取り扱いも多く、韓国ではスキーツアーなども見られました。
つまり、日本は観光PRブースとしての存在感は小さかったものの、実際に販売される旅行商品としては一定の存在感を持っていたと言えます。
昨年より強まった「チェンマイ発」の商品造成

今回、最も大きな変化を感じたのが旅行会社の商品造成です。
会場の商品を見ていくと、大きく「バンコク発」と「チェンマイ発」に分かれます。
バンコク発は、ホールセラーなどが造成した商品をチェンマイの旅行会社が販売するケースが中心です。
一方、チェンマイのローカル旅行会社では、チェンマイから出発する顧客を意識した自社造成商品が昨年より増えている印象を受けました。
その軸となっているのが、Thai Vietjetによるチェンマイ―大阪(関西)直行便です。Vietjetの公式サイトでも現在、チェンマイ―大阪間の直行商品が販売されています。
実際の商品では、大阪や京都など関西圏だけではなく、白川郷など中部方面まで組み込んだツアーも確認できました。
また、旅行会社へのヒアリングでは、インセンティブ旅行の場合、韓国などを経由し、1回の旅行で2カ国を周遊する商品を組むケースもあるとのことでした。
関西直行便は「大阪への路線」だけではない
日本側にとって重要なのは、チェンマイ―関西線を単に「大阪への路線」と考えないことです。
関西国際空港を入口にすれば、大阪・京都・兵庫だけでなく、岡山・広島などの中国地方、岐阜・愛知などの中部地方まで周遊商品を造成できます。
実際にチェンマイの旅行会社が中部まで含めた商品を販売していることを考えると、関西直行便は西日本・中部エリア全体にとってチェンマイ市場への入口になり得ると考えています。
チェンマイは「バンコクの次に見る市場」
ただし、すべての自治体や観光事業者が今すぐチェンマイ市場へ進出すべきという意味ではありません。
タイの訪日市場では依然としてバンコクが中心です。まずはバンコクで一定のプロモーションや旅行会社営業を行うことが基本となります。
一方、すでにバンコクで継続的な取り組みを行っている地域にとっては、チェンマイは次に検討する市場の一つになりつつあります。
特に関西、中国地方、中部地方は、直行便を活用した商品造成との相性が良く、今後注目しておきたいエリアです。
昨年から継続してTITF Northを視察する中で感じるのは、チェンマイ市場が急激に巨大化しているということではなく、現地旅行会社の商品造成力が着実に高まっていることです。
まだ各社が試行錯誤している段階だからこそ、今から旅行会社との関係を構築し、商品造成を支援していくことには先行者としてのメリットがあります。
「タイ市場=バンコクだけではない。ただし、チェンマイはバンコクの代わりではなく、その次に見る市場」
これが、今回のTITF North 2026を視察して改めて感じたチェンマイ市場の現在地です。
弊社では、タイ現地での旅行会社営業、市場調査、訪日商品の造成支援、旅行博出展、SNSプロモーションなどを行っています。タイ北部市場やチェンマイ発の商品造成に関するご相談もお気軽にお問い合わせください。







